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Shining Rhapsody

オリジナル小説の投稿がメインです

2020-01-01から1年間の記事一覧

311話 侵攻作戦4

311話 侵攻作戦4 311話 侵攻作戦4 スフィアの意見を聞き、これからどう行動するべきかを考えるカレン。だがそれには、圧倒的影響力を誇る人物の考えが反映されていない。しかしこの場に居ない以上、カレンとしてはどうする事も出来なかった。 「私の行動方針…

310話 侵攻作戦3

310話 侵攻作戦3 310話 侵攻作戦3 カレンが向かった先は、村から少し外れた所にある広場。そこにはエリド村の住人以外の姿もあった。 「皆さんの訓練は順調ですか?」 「カレン様・・・見ての通り順調です。」 呼び掛けられたアスコットがカレンを一瞥してか…

309話 侵攻作戦2

309話 侵攻作戦2 309話 侵攻作戦2 とりあえず魔法を使って衣服と髪を乾かし、ルークは気を取り直してカレンと向き合った。本来であれば真っ先にユーナへと質問を投げ掛けるのだが、戻るのに時間の掛かった理由を尋ねておこうと考えたのだ。 「思ってたより遅…

308話 侵攻作戦1

308話 侵攻作戦1 308話 侵攻作戦1 自身の執務室へと戻ったルークに、帰りを待っていたカレンが声を掛ける。 「おかえりなさい。どうでした?」 「・・・・・。」 「ルーク?」 険しい表情を浮かべて黙り込むルークに、カレンが訝しげに首を傾げる。 「あ、あ…

307話 臨時総会2

307話 臨時総会2 307話 臨時総会2 各国の代表が答える事の出来ぬまま、悪戯に時間ばかりが過ぎ去るかに思われた。しかし沈黙を破ったのは、何かと噛み付いて来るラカムス王。 「巫山戯るな!貴族が平民の為に犠牲となれるはずがないだろう!!寧ろ逆ではない…

306話 臨時総会1

306話 臨時総会1 306話 臨時総会1 翌日――早朝にも関わらず、各国の代表が一同に介していた。本来ならば昼過ぎに行われる会合なのだが、一刻も早い対応を迫られた者達の思惑によるものである。・・・ある一国を除いて。 「遅い!まだ来んのか!!」 「ラカム…

305話 前代未聞

305話 前代未聞 305話 前代未聞 カレンとの作戦会議を兼ねた昼食の後、ルークは城内に居る役人達を一同に集めた。 「忙しい所、集まって貰った事に感謝する。」 「いえ、陛下が迅速に政務を執り行って下さったお陰で、皆に余裕が出来ましたので。」 感謝を告…

304話 次なる一手

304話 次なる一手 304話 次なる一手 翌日の昼前。執務机に向かって奮闘しているはずのルークは、カレンと共にボーッとしていた。 「・・・平和だな。」 「・・・平和ですね。」 なんのことはない。スフィアを凌ぐスピードで執務を熟し続けた結果、仕事が無く…

303話 種明かし

303話 種明かし 303話 種明かし 瞬く間に8人の暗殺者を討ち取り、ルークは天井へと視線を移す。その姿にカレンが問い掛ける。 「・・・追いますか?」 カレンは自分が追い掛けるべきか、という意味で尋ねたのだが、ルークの返答は違う意味だった。 「放って…

302話 襲撃

302話 襲撃 302話 襲撃 ティナ達がエリド村へ行ってから3日後の深夜。ルークとカレンは揃って執務室に居た。ルークは政務の続きを、カレンは紅茶を楽しんでいた。 (・・・どうやら来たようだな) ほとんどの者が寝静まり、巡回する兵士達の足音しか聞こえない…

301話 真意

301話 真意 301話 真意 翌朝、ティナ達をエリド村へ送り届けて執務室に戻ったルーク。政務に取り掛かろうとした彼の下をカレンが訪ねて来た。 「少しよろしいですか?」 「カレンか。何?」 「ティナやスフィアだけでなく、エレナ達まで遠ざけたのは何故です…

300話 ティナとの駆け引き

300話 ティナとの駆け引き 300話 ティナとの駆け引き ――コンコン 扉をノックする音に、ルークは次なる刺客を思い浮かべる。 「(来たか。次は多分・・・)どうぞ!」 ――ガチャ 「失礼します。」 「っ!?・・・驚いた。てっきり村の誰かだと思ってたんだけどな…

299話 暇

299話 暇 299話 暇 昼食を摂ってから1時間が経過した頃、バタバタと廊下を走る音に気付いたルークが顔を上げる。何事かと思っていると、執務室のドアが勢い良く開け放たれた。 「はぁ、はぁ、はぁ・・・一体どういうつもりですか!」 「スフィア・・・何の話…

298話 ルークの本心

298話 ルークの本心 298話 ルークの本心 翌朝、ルークは執務机に向かっていた。普段はスフィアに任せきりの仕事だが、流石に今日ばかりは自分がやるしかない。彼女は5日も寝ていなかったのだから、そう簡単には目覚めないだろうとの考えからだ。 そんなルー…

297話 対策

297話 対策 297話 対策 自身の執務室に戻ったルークは、食事を続けるフィーナ達の視線を浴びる。何やら険しい表情のルークに誰もが尻込みする中、仕方なく声を掛けたのはティナであった。口いっぱいに料理を詰め込んで。 「んーん、んんんふぁっふぁふぉふぇ…

296話 誘拐

296話 誘拐 296話 誘拐 フィーナ達を驚かせたものの、無事に合流を果たしたシュウ達一行。そのままの足でダンジョンを出た後、すぐに帰宅――とはならなかった。エアとの約束を果たす必要があったからだ。 外での食料調達がままならない状況において、ダンジョ…

295話 合流

295話 合流 295話 合流 「ヒィィィ!」 「魔物はまだ復活していませんね・・・」 あまりの速さに悲鳴を上げるナディアと、呑気に周囲を観察するユキ。2人の反応があまりに対局なのは、そのまま各々の実力を表している。瞬間的にならば今のエアと同等かそれ以…

294話 帰路へ

294話 帰路へ 294話 帰路へ シュウ達の会話が一段落したのとほぼ同時。答えの出たエア達が歩み寄る。 「待たせたのぉ。」 「どうするのか決まったか?」 「あぁ。すまぬが、どちらも譲って欲しいのじゃ。」 「わかった。好きにしてくれ。」 そう告げるとシュ…

293話 後始末

293話 後始末 293話 後始末 誰もが無反応だった事で、シュウは一先ず出来る事を考える。横たわる2頭のクリスタルドラゴンの処理だ。解体をこの場でするか、持ち帰ってするか。その答えはすぐに出る。 「オレのアイテムボックスには入りそうもないな。余裕が…

292話 クリスタルドラゴン戦4

292話 クリスタルドラゴン戦4 292話 クリスタルドラゴン戦4 拳を放つまでの刹那の瞬間、シュウが考え事をしたのかと言えば、答えはノーだ。半ば無意識に最善と思われる選択をする。今回の場合、後々思い返したシュウの考えを解説を交えながら状況に当て嵌め…

291話 クリスタルドラゴン戦3

291話 クリスタルドラゴン戦3 291話 クリスタルドラゴン戦3 考える事をやめたシュウの行動は早い。クリスタルドラゴンが反撃に打って出ようとした瞬間には追撃を開始する。これまでと違ったのは、魔弾ではなく魔法だった事。わざとらしく息遣いを荒くし、完…

290話 クリスタルドラゴン戦2

290話 クリスタルドラゴン戦2 290話 クリスタルドラゴン戦2 ユキ達がナディアの姉の下へと向かった後。シュウはエアの位置を確認してから、ゆっくりクリスタルドラゴンへと歩を進める。討伐が目的であれば一気に攻め立てるのだが、まだ時間を稼がなければな…

289話 クリスタルドラゴン戦1

289話 クリスタルドラゴン戦1 289話 クリスタルドラゴン戦1 全員の準備が整った事を確認し、シュウは扉に両手を突きながら声を掛ける。但し全員に、ではない。最も冷静ではいられないであろう人物へ向けてのものであった。 「扉を開けてもすぐには動くなよ?…

288話 50階層3

288話 50階層3 288話 50階層3 黙り込んでしまったユキ達から視線を外し、シュウはゆっくりと歩き出す。少し距離を開ければ気が付くだろうと思っての事。そしてシュウの予想通り、ユキ達は慌ててシュウの後を追った。 数分後、辿り着いたのは見覚えのある扉。…

287話 50階層2

287話 50階層2 287話 50階層2 出会う魔物全てを一撃で仕留め、危なげなく突き進むシュウ。初めの内は魔弾を見せていたその戦いも、50階層を半ばまで進んだ所で魔拳に切り替える。充分ナディアに披露したのと、自身のウォーミングアップを兼ねての事。 その魔…

286話 50階層

286話 50階層 286話 50階層 翌朝、シュウ達は50階層を進んでいた。前回訪れた時と同様、ガーゴイル、キマイラ、サイクロプス、ゴーレムといった多種多様な魔物が群れをなして襲い掛かる。さらには今回も同様に、シュウ単独で相手をして行く。1つだけ異なるの…

285話 50階層へ3

285話 50階層へ3 285話 50階層へ3 肩を落としてトボトボと歩くナディアを尻目に、シュウ達は少しだけ移動のペースを落とす。単にナディアを案じてのものではない。先頭を歩くシュウが黙り込んでしまった為だ。そんなシュウの様子が気になったのか、アクアが…

284話 50階層へ2

284話 50階層へ2 284話 50階層へ2 「ゔぁぁぁぁん!ごべんなざぁぁぁい!!」 「泣いてもダメ!」 「許してぇぇぇ!」 「絶対に許しません!!」 仁王立ちするシュウと、その足に縋り付くナディア。何故このような状況に陥っているのかと言うと、シュウが本…

283話 50階層へ1

283話 50階層へ1 283話 50階層へ1 シュウによって放たれた禁呪の炎が消え、辺りは静けさを取り戻す。とは言っても、全くの無音ではない。と言うのもボス部屋の前には現在、人の声が響き渡っていた。だがそれは予想外の人物の声。 「―――お主の旦那も悪いが、…

282話 シュウの失敗

282話 シュウの失敗 282話 シュウの失敗 「何とか窒息せずに済みそうだな。」 「ですが、ボス部屋だけは素通りする訳にもいきませんよ?」 「そうだよなぁ・・・仕方ない、サクッと倒して来るか。」 シュウとユキの会話からもわかるように、一行は現在ボス部…